自然や森林浴、アウトドアに興味がある。
そんななか「フィトンチッド」という言葉に出会ったがいまいちピンとこない、、、。
フィトンチッドについて知りたい!
フィトンチッドとは
フィトンチッドとはいわゆる森の香りです。
樹木が空気中に出す物質で、
テルペン類とよばれる有機化合物がおもな成分です。
フィトンチッドは植物の根や幹、
葉っぱから放出されます。
私たちにも良いことがあります。
あとにも書きますが森林浴をすると、
リフレーッシュ!
空気がうまい!
すがすがしいー!
そう感じるのは、
このフィトンチッドのおかげです。
フィトンチッドの役目
樹木や植物は私たちのように歩き回ることができません。
もちろん敵から攻撃されても逃げられず、、、。
なので、
樹木や植物は自ら殺菌作用のある物質を放出することで、
・外敵を寄せ付けない
・傷口を細菌から守る
というように自分を守るためにフィトンチッドを出しています。
また、植物や樹木はフィトンチッドを放出することで、
森を浄化しています。
森のなかには動物の死骸や排泄物など「森の産物」があります。
森の産物、、、。
普通は臭うはずです、、、。
でも、森林浴をした人はわかると思うんですけど、
「くさっ!」
ってならなかったと思います。
なぜなら、フィトンチッドには消臭や脱臭など、
空気を浄化する能力もあるからです。
なのでまとめると、
フィトンチッドの役目は、
自分のことを守りつつ、森全体のことも守る。
そんな優しいバファリンみたいなやつです。
フィトンチッドの語源
フィトンチッドの語源はロシア語です。
1930年頃、ロシア(旧ソ連)の科学者B.P.トーキン博士が名付け親です。
・フィトン=植物
・チッド=殺す
という意味をもちます。
「植物は自己防衛のために細菌などを殺す能力がある」
ということです。
「殺す」だなんて、、、。
ちょっと怖い言葉ですが、
これも自然の摂理ってやつですね。
私たちが得られるフィトンチッドの効果
フィトンチッドの効果については、
色んな書籍や論文などで研究や発表がされています。
私たちがフィトンチッドから得られる効果は主に5つ、
・リフレッシュ
・自律神経の安定
・快眠
・血圧の安定
・ストレス減少
フィトンチッドの効果、
このあたりは別記事でも書きましたので、
もしよかったらチェックしてみてください。
▶▶ 森林浴の効果はストレスに効くだけじゃない!【7つのチカラ】
フィトンチッドの量が多い木
フィトンチッドの量が多い木はトドマツです。
上の写真のような木です。
(どこに生えてんだ!って感じですが、お許しください)
木は2種類あり、針葉樹と広葉樹です。
・針葉樹:葉っぱが細長い木、杉やマツが有名
・広葉樹:葉っぱに広がりのある木、桜やカエデが有名
フィトンチッドの量が多いのは針葉樹です。
なかでもフィトンチッドの量は、
トドマツが最も多く(8.0ml)多く、ついでネズコ(4.2ml)やスギ、ヒバ、ヒノキと続きます。
フィトンチッドを効果的に浴びよう
森の空気中には「フィトンチッド」と言われる、
私たちの身体に良い影響をもたらすものがわんさかあります。
フィトンチッドを効果的に浴びるには、
針葉樹(杉やマツ)の森で、5月から8月のお昼ぐらいに行くのがおすすめです。
とはいえ、森に行くこと自体が効果的なので
どんな森でも、あなたの好きな森、行きたい森でOKです!
正直いうと、私もそこまで気にはしておりません(笑)
好きな時、好きな森に、行きたい森に、
行きます!
身近なフィトンチッド、お寿司にお家造りに
フィトンチッドはなにも森のなかだけではありません。
木の葉でたべものを包んだり、
薬草や漢方、香辛料として利用されたりと、
私たちの周りに「先人の知恵」として寄り添っています。
タマネギを切ったときに経験するあの匂いもフィトンチッドの一種です。
では、身近なフィトンチッドの例をみていきます。
お寿司屋さん
お寿司をのせる台の素材「ヒノキ」をはじめ、
ツーンとくる「ワサビ」、あがりの「お茶」、「がり」にもフィトンチッドが含まれています。
また、ネタをのせる「サワラの葉」には酸化防止作用があります。
なまものを安全に食べられる先人の知恵ですね。
お家造りや家具
木造のお家もまだまだ根強い人気ですよね。
できれば住みたいです。
木造のお家や家具などに使われるヒバやヒノキ、スギなどの木材には、
白アリやダニ、蚊などを寄せ付けないフィトンチッド成分が含まれています。
「すべてがヒバ造りの家は3年間、蚊が入らない」
と言われているほどです。
またクスノキで作ったタンスは、
防腐作用のあるカンファーという成分を含んでいるので、
防虫剤がいらないとも言われています。
ヒバの家に、ヒノキ風呂、クスノキのタンス、、、。
うらやましいこと限りなしです。